空気をお金に変える法 no3

[What is money?]

 

オプションマーケットに限らず、金融マーケットに参加している私たちは「おカネとは何か」といったテーマについて一度は真剣に考えてみるべきだろうと思います。

おカネといえば私たちが日常生活で使う紙幣やコインのことで、それはあまりにもあたり前すぎでそのようなテーマについて考えることはほとんどないのではないかと思われます。金融マーケットに参加しているプロでさえ「おカネとは何か」など改まって考えるようなことはないかもしれません。また、おカネ(money)と通貨(currency)が異なることを理解している人は案外多くないように思います。

しかし、それはとても重要なテーマであろうと思います。哲学としてではなく実践上の切実な問題として、です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

以下に述べる歴史的な出来事はとっても重要です。今後私が述べる”How To Turn Thin Air Into Money“において重要なのです。

 

1971年に何が起きたか思い出せるでしょうか。当時の米大統領はリチャード・ニクソン氏でした。ニクソン米大統領は同年米国が金本位制(gold standard system)から離脱することを決定しました。これは金(ゴールド)の裏付けなし政府かいくらでも好きなだけ紙幣を印刷したりコインを製造したりすることができるようになったことを意味します。同時にそれまでに本物のおカネだったものが単なる政府の借用書に変わったのです。つまり、金融のルールがそれ以前と比べて一変したということです。

それ以降の世界経済の発展は信用の拡張によるものだったと言われています。 米国は日本が日本円紙幣を印刷する以上にドル紙幣を印刷してきました。 興味深いことに、米国では、日本同様に、紙幣の印刷が金利の上昇につながることなくむしろ金利は下がり続けています。

 

以上の歴史から興味深く感じられるのは、おカネの正体らしきものが見えることです。政府が好きなだけ紙幣を印刷することができる、という点です。「紙幣を印刷する」とは「おカネを作る」ことと同義です。

 

「おカネを作る」というのは実に簡単なことのように思えてきたのです。

 

  
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